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2020年02月26日

言志耋録283条 心は若くありたい

身は老少有れども、而も心には老少無し。気には老少有れども、而も理には老少無し。須らく能く老少無きの心を執りて、以て老少無きの理を体すべし。

【筆者意訳】人間の身体には年寄りと若者の差はあるが、精神的なことには差は付けられない。身体の働きには老若の違いはあるが、道理を考えたり行ったりするのには関係ない。だから、このような差に拘らずに、永遠に変わらない道理を体得しなければならない。

【ひとこと】人間は身体上の容貌や機能については老いとともに衰えていくものだが、精神上の働きや道理を窮める力は衰えるものではない。だから生きている内は、人間としての生き方を窮める努力をしなければならない、という教訓と理解します。

『言志晩録60条』のところで、「少にして学べば、則ち壮にして為すこと有り。壮にして学べば、則ち老いて衰えず。老いて学べば、則ち死して朽ちず。」という、一斎の代表的な言葉を紹介しました。一斎は、人間は一生涯学び続けなくてはいけないと考えていましたので、本条文にもその考えが反映されているものと理解します。

サミュエル・ウルマンに『青春』という有名な詩があります。
「青春とは人生のある期間ではなく、心の持ち方をいう。薔薇のまなざし、紅の唇、しなやかな肢体ではなく、たくましい意志、ゆたかな想像力、燃える情熱をさす。青春とは人生の深い泉の清新さをいう。(中略)60歳であろうと16歳であろうと人の胸には、感動に魅了される心、おさな児のような未知への探求心、人生への興味の歓喜がある・・・・・」
周囲への関心を持ち、自らは夢や目標を持ち、自分を更に高めようと精進に努めるならば、人はいくつになっても若いのだと・・・そう思います。


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